コラム

セレブレーション

2019.06.05

アメリカのファイザー製薬のバイアグラが世に流通し始めると、ED(勃起不全)という疾患が全世界に知られていくことになりました。ED治療薬にあまり詳しくない方でもバイアグラという名前は耳にした事があるかと思います。バイアグラの登場後にも違った成分を使用した様々なED治療薬が世界中で開発、販売されることになります。違った成分を用いる事によって様々な生活サイクルに適した効果を得ることができるED治療薬が、現在世界中で販売されています。
今回は、そのバイアグラと同じシルデナフィルを主成分とする、バイアグラのジェネリック医薬品のセレブレーションを紹介したいと思います。

ED(勃起不全)とは

EDとは勃起不全の事です。勃起が起こらない事はもちろんですが、性行為が途中で行えなくなる事(中折れ)もEDの症状に含まれます。EDの症状の原因としては精神的な要因(心因性)、他の薬剤を服用していることによる要因(薬剤性)、動脈硬化の進行などによる要因(器質性)の3つに分類されます。性的な刺激が脳からの神経伝達によって陰茎に伝わり、海綿体への血流が増加する事によって、勃起の状態になります。神経伝達と血管のどちらかに支障をきたすと勃起不全の症状が発症します。心因性が原因の方は神経伝達に影響があり、薬剤性と器質性が原因の方は血管への影響があるためEDの症状になります。

 

バイアグラとは

バイアグラという薬の説明をしていきます。元々はファイザー製薬によって、狭心症治療薬としての開発が進められていたのですが、研究課程でEDに対しての高い治療効果を有する事が判明した為、世界で初めてED治療薬として販売される事になりました。バイアグラの有効成分はシルデナフィル(Sildenafil)で、シルデナフィルを有効成分とするED治療薬はバイアグラのジェネリック医薬品になります。

セレブレーションとは

セレブレーションはバイアグラと同じシルデナフィルを主成分とするED治療薬で、バイアグラのジェネリック医薬品です。シルデナフィルはPDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)阻害薬に分類されます。勃起を抑制する物質であるPDE-5を阻害し、勃起を促す物質であるcGMP(環状グアノシン一リン酸)の働きを活発化させます。cGMPの働きを促すことにより陰茎周辺の血流量が増加し、それに伴い陰茎海綿体への血流量も増加する事によって、しっかりとした勃起につながります。

ジェネリック医薬品とは

ファイザー製薬が販売しているバイアグラが先発医薬品になり、同じシルデナフィルを有効成分として用いているED治療薬はバイアグラのジェネリック医薬品に当たります。同じ有効成分を同量含有し、効果が同じものしかジェネリック医薬品として認可されないので、先発医薬品とジェネリック医薬品は同じ用量のものを服用すれば、同等の効果を得ることが出来るということです。また、ジェネリック医薬品は先発医薬品の特許満了に伴い開示されたデータを元に製造する為、開発コストがかかっておらず、安価で購入することが出来ます。安価でバイアグラと同等の効果を得ることが出来るので、ジェネリック医薬品を服用される方が多くなっています。

作用機序・効果

セレブレーションはバイアグラと同じシルデナフィルを主成分とするED治療薬なので、即効型のED治療薬になります。服用後30分~1時間程度で効果が出始め3~6時間程度、効果が持続します。効果のピークは服用後1時間頃と言われていますがED治療薬は食事や体調の影響を受けやすいので、最低5~6回の服用を各製薬会社は勧めています。ED治療薬を初めて服用する方で勘違いされている方がいるのですが、薬効が出ている時間にずっと勃起の状態が続く訳ではなく、性的な刺激があった時にのみ勃起状態になります。ご安心して服用してください。

副作用

副作用は他のED治療薬と同じです。血管を拡張させる作用がある為、顔の火照りや頭痛、鼻詰まりなどが主な症状となります。これらの症状は薬効成分が働いている事で起こるものであり、薬効成分が消失するとともに治まっていきます。重篤な副作用はございません。頭痛が気になる方はED治療薬と頭痛薬の併用も可能です。

服用のタイミング

セレブレーションの服用は効果のピークが服用後1時間ですので、性行為の1時間前を目途に服用するようにしてください。ED治療薬は空腹での服用が高い効果を得ることが出来ます。もし、食事を摂ってからの服用であれば最低1時間程度時間を空けてから服用してください。薬効成分が食事と混ざらないよう気をつけてください。

服用が出来ない方

狭心症治療薬のニトログリセリンや硝酸剤などを服用している方はセレブレーションを服用する事が出来ません。これらはED治療薬との併用禁忌薬に該当します。ED治療薬に危険なイメージがあるのは、併用禁忌薬を服用中の方がED治療薬を服用してしまい亡くなってしまってケースがある為です。禁忌薬を服用しておらず医師によって処方される物は安全で安心して服用していただけます。

ED治療薬の購入について

インターネット通販でED治療薬を個人輸入する事によって、簡単に手にすることが出来ます。ですが、製薬会社の調査によるとインターネットで流通しているED治療薬の6割は偽物である事がわかっています。必ず購入する際は専門のクリニックや医療機関で処方を受けるようにしてください。