コラム

シアリスジェネリック「タダシップ」

2017.09.26

シアリスとは

シリアスは米国のイーライリリー・アンド・カンパニーが製造したED(勃起不全)治療薬で、バイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)に続く第三のED治療薬です。主成分は「タダラフィル」。日本での知名度はバイアグラが一番ですが、2013年、シアリスはED治療薬としてのシェアが42%となり世界市場で第一位となっています。

シアリスは、それまでの二つのED治療薬と効果時間の面で大きく異なった特長を持ったED治療薬となっています。例えばバイアグラで3~6時間の効果時間ところ、シアリスは30~36時間と効果時間が圧倒的に長いです。そのため金曜の夜に服用すると日曜日の午前中まで効果が持続するので、別名「ウィークエンドピル」と呼ばれています。

シアリスは効果が出始めるまで1~2時間後と、バイアグラやレビトラに比べて時間がかかりますが、他のED治療薬と比べてマイルドな勃起を促すので、パートナーに怪しまれず使用できるのも高い人気の理由ではないでしょうか。また、食事の影響が3つのED治療薬の中で1番少ないことも大きな特長と言えるでしょう(ただし、やはり空腹時の服用が望ましいです)。目安として800kcalまでなら食事の影響を受けないと言われており、食後に服用される場合はカロリーに注意して服用してください。

シアリスと同等の効果があるジェネリック薬品も複数存在しています。いずれも主成分をタダラフィルとしたED治療薬で効果、副作用、飲み方、注意点、禁忌、併用禁忌薬などすべてシアリスと同じです。今回はインドのシプラ社が製造販売する「タダシップ」についてお話していきます。

シプラ社とは

シプラ社は、1935年に創業されたムンバイに本社を置くインドの製薬会社です。ED治療薬以外にも、AGA(男性型脱毛症)治療薬・抗エイズ剤・心疾患薬・糖尿病薬・動物用ヘルスケア用品等を国内外に向けて製造販売する、インド国内でも有数の大企業です。その販売ルートも多岐にわたり、北米、南米、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカなど世界150カ国以上に輸出しています。また、シプラ社は抗エイズ剤を非営利団体である「国境なき医師団」に対して低価格で供与したことでも有名です。

シアリスジェネリック「タダシップ」

タダシップの主成分は、シアリスと同じ「タダラフィル」。その「タダラフィル」と製造販売元である「シプラ社」の名前を組み合わせて「タダシップ」と名付けられました。シアリスは5mg錠、10mg錠、20mg錠の規格が販売されていますが、タダシップは10mg錠と20mg錠の規格が販売されています。見た目は、シアリスに近い黄色の涙型の錠剤となっています。タダシップは製造国の試験を受け、販売国からもシアリスと同等の成分・効果があることが認められた上での製造・販売をしてます。なので、違法な偽物でない限りはシアリスと同等の効果を発揮することが出来ます。ジェネリックED治療薬であるタダシップは、シアリスと違い開発コストが安いため、価格もシアリスより安くなります。

タダシップの効果

シアリスジェネリック「タダシップ」は、主成分がシアリスと同じ「タダラフィル」のジェネリックED治療薬なので効果はシアリスと同じです。男性は、性的刺激を受けると陰茎の中の血管を拡張させ勃起を促す「cGMP(環状グアノシンーリン酸)」という物質が増えます。このcGMPが増えると、陰茎内のスポンジ状の組織である海綿体が緩み、陰茎の血管に血液が大量に流れ込むので海綿体が血液で充満します。これが、いわゆる勃起状態になります。脳からの刺激を受け、勃起を促す物質が「cGMP(環状グアノシンーリン酸)」ということです。

一方で、勃起を治める働きを持つ「PDE5(ホスホジエステラーゼ5)」という酵素があります。性行為(射精)の後などに勃起が治まるのはPDE5がcGMPを分解する為です。EDの方は加齢、ストレス等の原因により、勃起を促すcGMPの量が減少してしまい、勃起を治めるPDE5が相対的に多くなり、勃起しにくい状態(中折れ等)、もしくは勃起しない状態になっているのです。

シアリスジェネリック「タダシップ」はPDE5阻害薬に分類される薬で、服用することで勃起を治めるPDE5の働きを阻害し、cGMPの量を相対的に増やすことで勃起のしやすい環境を作ります。ED治療薬全般に当てはまる話ですが、服用すると常に勃起したままになるのではないかと思われている方がいます。しかし、性的な刺激や興奮がなければ勃起はしません。あくまで、勃起の補助をしてくれる薬剤となっています。

タダシップの副作用

バイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)と比べると副作用の少ないシアリス・及びシアリスジェネリック「タダシップ」ですが、副作用が出ないわけではありません。主な副作用としては、頭痛・鼻づまり・顔のほてり・動悸・目の充血などがありますが薬の効果時間が過ぎて症状も治まるようでしたら心配はありません。万が一、効果時間が過ぎても副作用の症状が治らない場合、服用するたびに副作用が強く感じてしまう場合は、服用を止め医師に相談するようにして下さい。頭痛等が出た場合は、市販の頭痛薬を併用して頂いても結構です。