コラム

シルデナフィル錠 50mg VI「DK」

2017.04.26

バイアグラ(シルデナフィル)について

バイアグラとは、アメリカの製薬メーカーであるファイザー社からシルデナフィルを有効成分として世界で初めて製造・販売されたED治療薬です。シルデナフィルとは、抗狭心症の治療薬として開発当初に研究が行われていましたが、臨床試験において有効性が認められず副次的な作用として勃起機能不全の被験者から男性器が勃起するようになったという報告があり、1993年7月に改めて勃起機能障害の被験者を対象の臨床試験を行いました。そして、安全性と有効性が認められ1998年にバイアグラは、ファイザー社からED治療薬として世界で販売が開始されました。

バイアグラの薬剤特許は、2013年5月に物質特許が満了し、2014年5月に用途特許が満了したため、現在ではバイアグラのジェネリック薬が世界中の薬品メーカーから製造・販売されています。日本国内では、辰巳化学株式会社や東和薬品株式会社などの国内大手の後発品メーカーからも製造・販売しています。

ジェネリック薬品とは

バイアグラジェネリックとはファイザー株式会社のバイアグラ以外で厚労省から承認を得たシルデナフィルを主成分とした勃起不全治療薬のことを言います。バイアグラと同じ服用効果が望めながらも、よりお求めやすい価格のジェネリック医薬品が人気です。2014年5月26日に日本国内では初めてとなるバイアグラのジェネリックが国内大手後発品メーカーである東和薬品株式会社から苦みを抑え唾液の水分だけですぐに溶ける水なしのOD錠(口腔崩壊錠)という剤形でレモン風味、コーヒー風味、2種類の販売が開始されました。
同年の2014年8月4日には株式会社陽進堂から発売、8月20日には武田薬品株式会社が発売。2014年度末までに合計10社から後発品のバイアグラジェネリックが発売開始されました。

ジェネリック薬は厚生労働省に認可されないと製造・販売することは禁止されています。また、ジェネリック薬は先発医薬品が所持する特許権が切れてから作られます。服用しやすいように剤型を小型化したり、形状を換えたり、苦みを抑えるために異なる添加剤を使用することもありますが、それが先発品との効果の差に現れるというようなことはありません。厚生労働省の設ける基準をクリアして製造されているので、異なる添加物が配合されていようとも安全性には変わりありませんし、効果への影響もありません。

先発して作られる医薬品では、その有効成分を開発するために製造メーカーは多額のお金と長い年月をかけています。その額は約250億~800億円、年月でいえば、10年~15年でありその期間にかける費用を回収するためにも先発医薬品の価格は高く設定されています。
先発医薬品とも呼ばれる薬剤は製造されるまでには有効成分を試験的にテストしたり、人に副作用をもたらさないかどうかなどの細かいチェックをされております。そして、有効成分を開発したら特許を取得しほかの製薬会社に真似されないようにします。この特許は20年間有効ですが、これを経過すると切れます。特許が切れると同じ成分を使ったジェネリックの開発ができるようになり、先発医薬品と比べ開発費や開発期間が少なく費用を抑えられるのです。したがって、ジェネリック医薬品は安価で提供されています。

シルデナフィル錠 50mg VI「DK」

2014年9月19日に50年以上の歴史を持つ大興製薬がバイアグラジェネリックの製造が行い、1800年代から続く「本草製薬」からシルデナフィル錠「DK」の販売を行っています。用量は25mgと50mgの2種類の取り扱いがあります。

先発品のバイアグラは「ブルーダイヤ」とも呼ばれる青いひし形の剤形がバイアグラのイメージになっていますが、この大興製薬のジェネリックはピンク色の丸く小さめの剤形になっています。これは製剤を服用する所や、バイアグラを持っているところを他人に見られても、バイアグラだとすぐに察知されないようにわざとイメージとかけ離れたピンク色の丸い剤形にしたとのことです。主成分が同じ為、基本的な効果や効能、服用後の特徴はファイザー社のバイアグラと同等となります。

シルデナフィル錠「DK」に限らず有効成分シルデナフィルは食事の影響を強く受けやすい薬剤です。必ず空腹時に服用するようにしてください。風邪薬等と同じ感覚で食後に服用をすると十分な効果は期待できません。特に脂っこい食事とは相性が良くないため食後の服用は控えましょう。「効果を感じない」という方の多くは食後に服用している場合が多い傾向にあります。空腹時に比べると効果の発揮する時間が遅れる、または効果を得れないことがありますので気を付けましょう。

シルデナフィル錠 50mg VI「DK」の服用効果

バイアグラジェネリックも先発医薬品のバイアグラと同じように主成分は「シルデナフィル」となるので、効果も先発医薬品と同じになります。シルデナフィルはホスホジエステラーゼ(PDE-5)という酵素を阻害する効果があります。性的な刺激を受けると脳の中枢神経が興奮し脊髄を通って興奮が陰茎へと伝わり、平滑筋が弛緩し陰茎の海綿体に血液が流れ込むことで勃起が起こります。PDE-5はその勃起に至るまでの働きを妨げる作用があり、PDE-5の分泌量が多いと勃起が起こりにくくなってしまいます。シルデナフィル錠「DK」にはそのPDE-5を阻害する効果がありますので、勃起しやすい身体の状態を作ることが出来ます。ファイザー社のバイアグラと同じくシルデナフィル錠「DK」はPDE-5阻害薬に分類されます。

シルデナフィル錠 50mg VI「DK」の副作用

効果と同様に副作用もファイザー社のバイアグラと同様のものが挙げられます。服用後、頭痛や顔のほてりを感じます。その他の症状では「動悸」「目の充血」「鼻づまり」等があります。バイアグラは血管の拡張作用があるので、顔のほてりや目の充血は服用したほとんどの方に現れる症状なので過度に心配せずバイアグラの効果が現れてきたというサインだと捉えましょう。また、頭痛の症状が強く出た場合はロキソニンなどの頭痛薬を服用することも可能なので、頭痛が気になる方は頭痛薬と併用するようにしましょう。青視症が副作用として現れることは極めて稀ですが、症状が現れた場合は車の運転などは危険なので運転を行うことはせず症状が治まるまで安静にしましょう。バイアグラの効果が切れて来ると徐々に症状が改善しますので、この症状も過度に心配する必要はありませんが、バイアグラの効果時間(3~6時間)を過ぎても症状が治まらないようであれば、専門の医師に相談しましょう。