コラム

タダシップの効果

2019.07.05

【タダシップを知る前に】

シアリスというED(勃起不全)治療薬について、まずは知っておく必要があります。シアリスは米国のイーライリリー・アンド・カンパニーが製造したED治療薬で、主成分は「タダラフィル」となります。日本国内ではまだまだ認知度はバイアグラには及びませんが、バイアグラ(主成分:シルデナフィル)・レビトラ(主成分:バルデナフィル)に続く、第三のED治療薬として、世界市場では第一位です。シアリスがここまでED治療薬として、世界市場で売れているのか、というとバイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)とはまた異なる効果である事が大きな特徴でしょう。効果持続時間は、バイアグラで約3~6時間と言われています。レビトラにおいても約5~8時間です。その点シアリスは、約24~36時間と効果作用時間が長く、週末の旅行やパートナーと時間を長く過ごすような使用方法が可能で、海外では「ウィークエンドピル」として重宝されています。

【タダシップを作っているのはインドの大手製薬会社】

タダシップというED治療薬は、インドのシプラ社(Cipla Ltd.)が製造販売を行っております。シプラ社は、インド国内におけるジェネリック医薬品の大手メーカーとして、一般市民への難病改善薬を安全かつ購入しやすい値段で提供したい、という理念がきっかけでジェネリック医薬品の製造が始まり現在に至りました。しかしながらインド国内の流通が大きくても、日本国内はまだ医療機関での取り扱いは少ないです。よってインターネットによる通信販売や、個人輸入代行を使用して購入する方法になるのですが、類似したパッケージの粗悪品であったり偽物を手にするケースが多く危険ですので注意が必要です。

【タダシップとシアリスの相違点】

有効成分はタダラフィルで、勃起を促すための作用物質であるcGMP(環状グアノシンーリン酸)を、PDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)という分解酵素による阻害によって陰茎の血管拡張を促し、勃起を持続できるよう補助する成分です。効果持続時間は、約24~最大36時間と長時間持続効果が期待できます。服用後約1~2時間ほどで効果が現れます。ただED治療薬全般におけるよくある誤解なのですが、効果持続時間とは勃起する際の補助的な薬であり、性欲増進や性的興奮を促す作用ではありません。よってずっと勃起が継続されるという訳ではありませんので安心して下さい。

・服用後約1~2時間で効果発現。持続時間は約24~36時間。

・長時間型なのでED治療薬の服用に焦る必要がない。

・服用後であれば食事の影響は他のED治療薬より受けにくい。

ここまではタダシップ、シアリスともに有効成分や効果は全く同じですが、違いに関しては製剤される色や形のみです。シアリスはややくすんだ黄色で、タダシップはオレンジ色のフィルムコートがされています。パッケージもノスタルジックなイラストとなっており、薬剤の見た目からシプラ社の親近性を感じられます。

【タダシップの服用方法】

タダシップは、服用後約1~2時間で効果が現れます。最低でも性行為の約2時間前に服用しておくと良いでしょう。服用時は水または白湯で、なるべく空腹な状態が効果を実感しやすいとされています。長時間持続効果があるため食事の影響を受けにくいとされていますが、食事の質、特に脂分が高いものなどは消化吸収の妨げになります。満足いく効果を期待したい場合は、服用時はあっさりとしたお食事を心掛けておく方が良いでしょう。またアルコールの影響は受けやすいので、お酒を飲む場合は飲みすぎに注意して下さい。タダラフィルを有効成分とするタダシップやシアリスは即効性の高い薬ではないため、性行為直前に服用をしてもあまり有効ではありません。計画性が立ちにくいのであれば、バイアグラやレビトラなどの即効性のあるED治療薬を準備し、旅行やパートナーと長時間過ごすという計画が立っていればタダシップを服用して出掛ける、という使い分けをするのも良いでしょう。

【タダシップの副作用】

タダシップ(タダラフィル)の副作用として、頭痛・顔のほてり・鼻詰まり・動悸などが挙げられます。どれも有効成分にともなう血管拡張作用ですので、必ず副作用が発生する訳ではなく、また重篤な症状を起こすものには該当しません。薬の効力とともに副作用に関しても減少していきますので、時間が経てば解消されます。もし、症状が服用以降、ご自身で重たく感じたり、薬効時間を過ぎたはずなのに長く感じている場合は他に原因がある場合がありますので、必ず医師に相談するようにして下さい。

【タダシップの処方について】

タダラフィルは、病気や服用薬によっては処方できない方もいます。血管系の障害で性行為を控えるよう医師から言われている、脳梗塞や脳出血の既往歴がある方などです。また併用できない薬剤は、硝酸剤、ニトログリセリンなどが主に挙げられます。処方を求めてインターネットなどで個人で購入される場合もありますが、正規流通されていないケースや場合によっては死に至る危険が伴います。ED治療薬については、適切な相談、安心して購入が出来る専門のクリニックや病院での受診をおすすめ致します。