コラム

タダシップとは

2018.06.25

タダシップはシアリスジェネリック

タダシップは、インドに拠点を置くシプラ(Cipla Limited.)社が製造販売する長時間作用型のED治療薬です。長時間作用型のED治療薬と言えば「シアリス」を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、タダシップはシアリスと同じく「タダラフィル」を有効成分としています。つまり、シアリスジェネリックという位置づけになります。
製造販売元のシプラ社は、インド国内におけるジェネリック医薬品のメーカーとして知られており、安価で高品質な医薬品を一般薬から処方薬まで幅広く取り扱う事から、世界中で高い評価を得ています。ただし、タダシップを扱う医療機関は少ないので、インターネット通販や個人輸入代行での購入を考える方もいらっしゃるかもしれませんが、インターネットでの薬剤購入には危険が伴いますのでお控えください。

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 タダシップとシアリスの形状と用量

有効成分が同じでも、薬剤の見た目(色や形)は様々です。タダシップは、濃いオレンジ色のフィルムコート錠ですが、シアリスはくすんだ黄色のフィルムコートです。タダシップの用量はタダラフィルの含有量により、10mg錠と20mg錠の2種類があります。一方、シアリスは5mg錠、10mg錠、20mg錠の3種類があります。実際のところ、ED治療効果の弱い5mg錠を服用する方はあまりおらず、10mg錠以上を用いる場合がほとんどです。中折れや挿入に難があるという方は20mg錠を用いた方が失敗が少ないでしょう。そういったことから、タダシップでも20mg錠でED治療される方が一般的です。

ジェネリック医薬品と先発薬(タダシップとシアリス)効果は同等

ジェネリック医薬品は効果がないと言う方がいらっしゃいますが、それは誤った認識です。日本ジェネリック製薬協会が2017年に公表したデータによると、医療先進国アメリカではジェネリック医薬品の普及率が90%以上となっており、ドイツも80%以上となっています。効果がない医薬品が医療先進国でこんなにも普及するでしょうか。
また、ジェネリック医薬品は先発薬と同じ有効成分で、生物学的同等性試験という生体内での血中濃度の推移が統計的に先発薬と有意な差がないことを検証する試験を受けて、効果や安全性が認められたものです。科学的に有効性や安全性が認められており、先発薬と同等の効果を得ることができます。

タダシップとシアリスに関しても、もちろん効果は同等です。

タダシップ(タダラフィル)の作用と効果

タダシップとシアリスの有効成分はタダラフィルであるということをお話ししました。それでは、その作用と効果についてみてみましょう。
タダラフィルは、cGMP(環状グアノシン一リン酸)という勃起を促す物質を、PDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)という酵素が分解する働きを阻害することで陰茎の血管を拡張させ、勃起の維持を補助します。服用後1~2時間で効果が現れ、その効果は24時間~最大36時間もの長時間持続します。この時間内に性的刺激を受ければ、タダラフィルの作用によりしっかりとした勃起が起こるようになります。ただし、タダラフィルに限らずですが、ED治療薬は勃起維持の補助的役割を果たすだけで、性欲の増進や性的興奮などの効果はありません。

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タダシップ(タダラフィル)の副作用

タダシップ(タダラフィル)の副作用として挙げられる主な症状は、頭痛、ほてり、鼻詰まり、動悸、めまい等です。血管拡張作用によって引き起こされる症状で、重篤な症状になるようなものではありません。飲酒時の身体の変化をイメージしていただければ、それに近いものです。また、副作用の症状が現れても、薬効が切れれば消失していきます。もしも、症状が長引いたり重いという場合は、他に原因があることも考えられますので必ず医師に相談してください。

タダシップ(タダラフィル)の服用方法

タダシップの服用は、性行為の約2時間前までに水又は白湯で行ってください。タダラフィルは食事の影響を受けにくいとされていますが、全く影響がないわけではなく、油断してたくさん食事してしまったり、脂っこい食事をしてしまうと十分な効果は期待できないでしょう。また、多量の飲酒にも注意が必要です。ED治療薬のしっかりとした効果を求めるのであれば、空腹時の服用を心がけるに越したことはありません。

タダシップやシアリスなどのタダラフィルを有効成分とするED治療薬は、飲み忘れてしまった場合すぐに効果を得ることができません。そのため、すぐに効果が欲しいという場合に備え、バイアグラやレビトラといった即効性のあるED治療薬も用意しておくのが良いでしょう。

タダシップ(タダラフィル)の禁忌・併用禁忌薬

病気や常用薬の飲み合わせの問題で、タダラフィルを服用することができない方がいらっしゃいます。まず、心血管系障害で医師から性行為を控えるよう言われている方、半年以内に脳梗塞、脳出血の既往歴のある方、3ヵ月以内に心筋梗塞の既往歴のある方、重度の肝障害、治療による管理のされていない不整脈の方などは服用することができません。
併用することができない薬剤は、狭心症治療などに使われる硝酸剤、ニトログリセリン、β遮断薬の一部などが挙げられます。その他にも注意が必要な薬剤がいくつかありますので、インターネットで購入し自己判断で服用するようなことはせず、必ず医師による診断を受けてED治療を行うようにしてください。

インターネットを介した通信販売・個人輸入代行に注意してください

インターネット上には低価格で海外医薬品を購入できるサービスがありますが、お勧めできるものではありません。きちんとした正規の流通経路が確認出来る医療機関が扱う海外医薬品は安心して購入、服用ができますが、インターネット上の通信販売・個人輸入代行では流通経路を確認することは困難です。悪いことを企む業者によって、偽造薬品や粗悪品をつかまされる可能性があります。健康被害が受けてからでは遅いので、ED治療薬に関するご相談や購入は必ず専門のクリニックや病院で行ってください。